ひきこもり

ひきこもり

オンラインカウンセリングのカナムーンです。

先日、ひきこもりの支援をしている自治体の窓口の担当者から相談がありました。電話相談、メール相談、LINE相談、来所相談、出張相談会、当事者の居場所づくり、家族のつどい、支援者の育成、庁内連携・多機関協働など、ありとあらゆることに取り組んでいました。6月にひきこもり支援を開始して、半年で相談件数は100件を超えているといいます。ただ、家族への支援はできるものの、当事者まではその支援が届かないことが多いということでしたので、心理職にできる支援を教えてほしいということでした。

ひきこもりの支援はなかなか難しいものです。ひきこもり歴が長い人たちが多く、家族関係も固定化してしまっているので、さまざまな支援をしても改善につながらないことがあります。それで、家族もそうですが、支援者も疲弊してしまい、無力感に苛まれたりします。

支援者の一人が、「家族のつどいをして母親たちに集まってもらってお話を聞いていますが、その時にある母親が『家族が自分の人生を楽しまなければならないと書いてある本がほとんどだけど、どうやって楽しめばいいかわからないし、本当に楽しまなければならないのですか』と質問してきたというのです。家族は行き詰まり身動きができない状態になっているのでしょう。そんな時にどうやって楽しめばいいのでしょうか。

私も、先週すっ転んで右半身を打撲して、あばら骨が折れていたらどうしようと怖くなり心配しながらも、仕事で行き詰まり何もやる気が起きなくて身動きができない状態だったときに、一番大切な人に当たってしまいました。本当にいくつになっても未熟者です。ごめんなさい。ブログで謝っているという情けなさ・・・(笑)。

そんな時にアメノウズメ命を思い出しました。アマテラス大神が天の岩戸に隠れたときに、岩戸の前に集まった大勢の神々の前で半裸で舞い、神々を笑わせ楽しませたアメノウズメ命です。そのにぎやかさが気になったアマテラス大神が外を覗いたときに、アメノタヂカラオ命が手を引いて外に導いたことで、世界に太陽が戻った天岩戸神話です。

ひきこもりも天岩戸神話と同様、外が楽しくにぎやかならば、魂の岩戸が開くように、外に出る一歩になるのかもしれません。ひきこもりの本に「家族が人生を楽しもう」というのは、天岩戸神話の象徴なのかもしれませんね。これまでいろいろな方法を試しても改善しない経験をしていれば、それを信じることは難しいことかもしれませんが、やってみる価値はあると思いますよ。あきらめないことが大切ですね。

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