スクールカウンセラー

スクールカウンセラー

オンラインカウンセリングのカナムーンです。

児童生徒の心理的なサポートを担うスクールカウンセラー(以下、「SC」と略記)について、文部科学省が2月に、課題解決に向けて保護者らに助言をするように求めているという記事が出ました。

文部科学省が昨年10月に設置した不登校に関する有識者会議で、職務内容を実行できていないSCがいるとの指摘があったようです。職務内容を実行できていないというのは、SCが保護者の話を聞くだけでアドバイスをしなかったり、教員と情報共有しなかったり、不登校の改善に貢献できていないことを問題視されているのです。

話を聞くだけのSCは、かなり古典的な手法を採用しているのではないかと考えられます。それはアメリカの臨床心理学者であるカール・ロジャーズの来談者中心療法です。

ロジャーズが提唱するのは「傾聴」です。とにかくクライエントの話に耳を傾けることで、信頼関係(ラポール)が形成され、その上でクライエントの気づきを促進するためには、3原則である「共感的理解」「無条件の肯定的関心」「自己一致」という基本的な態度が必要であるというのです。

日本人には、この「傾聴」がしっくりくるのでしょうか。カウンセリングを学ぶ人たちはロジャーズの3原則をよく勉強しています。また、カウンセリング・マインドという言葉にはこの3原則が含まれるのですが、他者の心を理解するためにはこのカウンセリング・マインドが必要であると、さまざまな場面で教えられます。

この「傾聴」ですが、ただ黙ってうんうんと話を聴いているだけだと思っている人たちがいます。でも実は違うのです。カウンセラーはただ黙って「傾聴」するのではなく、話しながら「積極的傾聴」を行うのですね。

『グロリアと3人のセラピスト』という古典的な映像教材がありますが、この中でロジャーズがグロリアという女性とカウンセリングをしている場面を見ることができます。私もカウンセリングを習い始めた頃は、来談者中心療法とはただ黙って話を聴くイメージが強かったのですが、この映像を見て「ロジャーズ、結構しゃべってるやん!」と驚いたことを覚えています。

ロジャーズの3原則は、カウンセラーの基本的な態度として身につけておく必要がありますが、文部科学省が指摘するように、「傾聴」だけでは課題解決には至らない場合があるように思います。今一度、SCの役割とは何かを改めて問う時期にきているのではないかと感じています。

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