外傷後成長
外傷後成長

オンラインカウンセリングのカナムーンです。
2021年10月10日に一般社団法人三重県公認心理師会(略称:みえ公心)の設立記念研修会を開催しました。僭越ながら私が会長を務めています。今回の写真は開場から開演まで流したスライドショーの一部です。
今年の2月11日に三重県公認心理師会発起人会を立ち上げ、2か月半後の4月28日に一般社団法人として設立しました。本来ならば設立と同時に研修会を行えればよかったのですが、急ごしらえで作った法人ですので、少し時間が経過したこのタイミングに設立記念研修会を行うことになりました。
発起人会、常務理事会、理事会など、コロナ禍ということもあり、すべてをZoom会議で行ってきました。ですので、理事・監事がこれまで直接集まって話し合いをしたことがありません。この設立記念研修会の検討もすべてオンラインで行ってきました。無事に講師をお迎えできるのかと不安な側面もありましたが、何とか無事に終えることができ安堵しています。そして理事・監事たちと、「オンライン上でも達成感を味わうことができるのですね」と新しい気づきを得ることができました。
お迎えした講師は、長野県諏訪赤十字病院所属の森光玲雄先生です。2013年に日本人の臨床心理士として初めて国際赤十字・赤新月社連盟心理社会センターのこころのケア登録専門家に就任し、東日本大震災をはじめとした国際災害、ウクライナ、フィリピン、ネパールなどにおける国際救援の現場で活躍された方です。テーマは、「ピンチの時に手を差し伸べられる社会を目指して~コロナでも使える心理社会的支援のコツ」でした。
印象に残っている内容の一つに、Posttraumatic Growth(PTG:外傷後成長)がありました。コロナを含め災害の支援を行う援助者も被災者と同様に傷つきます。自分自身の価値信念や倫理観の損傷が見られ、不全感や無力感を体験するのです。それほどまでの過酷な体験はレジリエントな予後を必要とします。援助者も回復しなければならないのです。
その過程として、Coping(即応的な防衛反応)➤ Resilience(回復)➤ Growth(学び・変容)を経験していきます。最後のGrowthは、精神的なもがきや闘争の結果としてもたらされる生き方や価値観の変容です。災害支援はたくさんの制約がある中で、いかに専心するのか、いかにもがくのか、いかに自分自身と向き合うのかが、傷つきからの回復に必要なのですね。そしてその学びを通して、人間としての厚みが増すのだと森光先生は説明されました。
私も犯罪被害者支援を行っていますので、まさにその通りだと思っています。犯罪という破壊力の強い現実を目の前にして、援助者としての無力感を何度も体験してきました。「どうしてわが子が殺されなければならなかったのですか?私はこの子を殺されるために産んでしまったのですか?」と質問された時に何も答えられなかったという経験をしています。
そこから私の援助者としての学びが始まったことを、森光先生の講演で鮮明に思い出しました。今でもその答えを探してもがき苦しんでいますが、そこに専心するからこそ、まだ犯罪被害者支援を続けているのだろうと思っています。改めて、援助者としての初心に立ち戻ることができたとても素晴らしい設立記念研修会だったと自画自賛しています(笑)。
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