魅惑のミュージカル

魅惑のミュージカル

オンラインカウンセリングのカナムーンです。

最近のお気に入りのYouTuberは、魅惑のかちひろこさんです。彼女の「エリザベートの気持ちになって「うっせぇわ/Ado」歌ってみた【ミュージカル女優】」はとても面白くて、何度も何度も見てしまいます。身につけている装飾品は、「家にあったビニール袋とアルミホイルとトイレットペーパーでそれらしきものを作ってみました」と説明されていて、その発想がワクワクします。全力でふざける表現力に引き込まれます。

そのエリザベートとは、オーストリア=ハンガリー帝国の皇后エリザベートのことで、彼女の生涯を描いたミュージカルが上演されています。その内容は、皇帝フランツ・ヨーゼフ1世にその美貌から見初められ皇后となるものの、伝統と格式を重んじる宮廷との軋轢の中で苦しみ、死に憧れながら、やがてはウィーンを離れ流浪する旅の果てに暗殺される半生を描いたストーリーになっています。彼女が憧れる死を架空の存在「トート」という登場人物で表現していますが、私が好きな井上芳雄さんもその役を演じています。

コロナ禍の中、演劇やミュージカルは不要不急と位置づけられることがあり、休演を余儀なくされることが多々あります。芸術や音楽は不要不急であるという意識が私たちの中にあるのかもしれません。「別にライブで見たり聴いたりすることはないんじゃない?映像や音だけでそれを楽しむことができるのだから・・・」とおっしゃる方もいます。確かにそうかもしれませんが、ライブだからこそ得られる空気感があるのです。

演劇やミュージカルでは、日常では体験できないような出来事が目の前で繰り広げられます。きらびやかな世界感であったり、殺人や暴力のシーンであったり、甘美で優雅な愛の表現であったり・・・。私たちの本能や感情の中に充満する欲求を、お芝居を通して生々しく投影することができるのが、演劇やミュージカルであったりします。そして、それに触れることで自分自身の欲求を発見し、昇華し、満足感を得られるという特徴があります。

つまり、演劇やミュージカルは、私たちの心や人生を豊かにしてくれるのです。コロナ禍のモヤモヤした時勢だからこそ、演劇やミュージカルに触れることが必要なのではないかと思う側面もあります。

そんなことを考えながら、来年の春に上演予定の「サロメ奇譚(仮)」を、東京芸術劇場に見に行こうか、それとも梅田芸術劇場に見に行こうか、う~ん、どっちにしよう?と楽しみに考えている私がいます。その頃には、芸術や音楽をライブで楽しめる状況になることを祈るばかりです。

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