おしゃべり

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オンラインカウンセリングのカナムーンです。

写真の花はミヤコワスレです。ミヤコワスレの名は、鎌倉時代に承久の乱に破れた順徳天皇が北条家によって佐渡島に流された際に、この花を見て都恋しさを忘れたとの伝承に由来します。この由来によって花言葉は「別れ」とされています。悲しい花言葉ですね。

別れと言えば、先日、石橋貴明さんと鈴木保奈美さんが、お子さんの高校卒業を機に離婚されました。婚姻関係は解消するものの、お仕事は一緒にされるようで、新たなパートナーシップを築き始めると報道されていました。

この報道を受けて、武田鉄矢さんが「若いうちは女の部分に惚れますけど、60前後から男と女じゃなくて、人間としてどう繋がるか・・・」とコメントしていましたが、なるほどな~と感心しながら納得してしまいました。

恋愛はお互いの勘違いから始まるとも言われていますが、相手の異性としての魅力に惹かれて結婚するのかもしれません。そこから子どもが生まれ、家族になり、父親や母親としての役割を果たすことになります。そして、子どもが巣立ち、夫婦二人の関係性に戻った時に、人間としてどのように繋がるのかを改めて問う瞬間があるのかもしれないな~と思います。子どもの巣立ちだけでなく、例えばコロナ禍がきっかけで家族関係や夫婦関係を見直さざるを得なくなった時に、改めてどう相手と繋がるかを考えたご夫婦もいらっしゃるのではないでしょうか。

家族にも発達段階があります。家族周期(ファミリー・サイクル)の段階によって、それぞれの時期に特有の家族の発達課題があるというものです。子どもが巣立つ時期には、やはり夫婦役割を調整し再確立する必要があります。この課題がうまくいかないと発達的危機を迎えることになると言われています。そうなると離婚は、発達的危機なのかもしれませんね。

作家の田辺聖子さんが結婚について次のように断言されていました。いい人がいなければ結婚は急がなくてもいいし、うまくいかなかったら、無理せずどんどん離婚すればいいのです。大切なのは自分に合う人、つまり、しゃべり合える相手を見つけることだそうですよ。

私も田辺聖子さんの意見に賛成です。確かに家族にとって離婚は発達的危機なのかもしれませんが、子育てを終えたら、いかに自分が幸せに過ごすことができるかを考えてもいいような気がします。自分のことを幸せにしてあげられるのは、やっぱり自分しかいませんしね。そういう意味で、自分に正直に生きることを許してあげてもいいのではないかな~と思います。

それに、自分に合う人と笑顔でしゃべり合えることは、とても幸せなことです。そして、その人と一緒にいる自分を好きでいられるかどうかも大切ですね。自分を好きでいられることは、自分のことを幸せにしてあげられる原点だと思います。居心地よく、ご機嫌よく、おしゃべりできる人と心の深いレベルで繋がり、共に過ごすことができたら、どんなに幸せでしょう。人生の最後の仕上げに入ったら、そんな穏やかな時間を過ごしたいな~と思うことは自然なことだと思います。

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