信じるということ

信じるということ

オンラインカウンセリングのカナムーンです。

この紫陽花は毎日の散歩コースに咲いているガクアジサイです。青い紫陽花の花言葉は「辛抱強い愛情」らしいですよ。

私たちは人との関係性の中で生きています。だから人間と言うのですね。人との関わりの中では、それぞれの人の思いがあり、その思いはいつも通じ合うわけではありません。だからこそ、相手が自分の思うようにはならないのだと実感するし、その思いの相違からお互いが傷つけ合ったりするのだと思います。そして、その傷は少なからず心に残ります。

ある小児科医の先生が、「子どもはよく怪我をしますが、子どもの怪我は回復が早い。早く治る傷ならたくさん怪我をしたほうがいい。そうすると何をすれば怪我をするかを自分で知ることができるので、自分を守る術を学ぶことができるのです。」とおっしゃっているのを聞いたことがあります。だから自由に動き回りながらも、自分を守ることができるようになるのですね。なるほど、その通りだなあと思います。

心の傷もまた然りだと思います。治る傷なら心もたくさん怪我をしたほうが、自分を守る術を身につけることができるような気がします。今の子育てや学校教育は、子どもが傷つかないように、子どもを箱の中に入れて閉じ込めている印象があります。河合隼雄さんが「心が傷つかないでどうやって成長するのだ。」とおっしゃっていましたが、まさしく傷つくからこそ強くなれるのだと思います。ただ、その傷は治る傷のうちに手当てをする必要があります。

私たちは、人から受けた心の傷口が広がり、その傷が治るのに相当な時間を要するような大きなものになると、人を信じることができなくなってしまうことがあります。このような傷を受けるぐらいなら、人を信じることはやめようとあきらめてしまうのです。そして、人が自分の心に触れることのないように、人を遠ざけようとしたりします。

でも、あなたを傷つけるような人たちばかりがこの世に存在するわけではありません。探すのに時間がかかるかもしれないけれど、あなたを愛してくれる人は必ずいます。愛とは本来ただあるがままを受け入れるものであり、あなたのそのままの自由を尊ぶものです。そして、あなたを認めてくれる人に巡り会うことによって、もう一度、人を信じようと思えるようになるのです。人と深く関わることは怖いことではないし、自由を奪われることではないのだと学ぶことができます。

もし、あなたの心が傷ついて動けなくなってしまっていたとしても、あなたを愛してくれる人を探すことをあきらめないでください(もうすでに出会っているかも)。そして、あなた自身があなたを愛し、また誰かを愛してもらえたら、人を信じる輪が広がっていくのではないかと思います。このブログを書いていて、スラムダンクの安西先生の名台詞「最後まで・・・希望を捨てちゃいかん。諦めたらそこで試合終了だよ。」を思い出しました。スラムダンクをもう一度読んでみよ~っと。