ハナショウブ

ハナショウブ

オンラインカウンセリングのカナムーンです。

写真の花は外宮にある勾玉池菖蒲園のハナショウブです。凜と咲く薄紫色の佇まいが優雅ですね。花言葉は「優雅」「うれしい知らせ」です。開花時期は6~7月の梅雨の時期にあたります。江戸時代を中心に品種改良が進んだものを「江戸系」、三重県松阪地区で品種改良されたものを「伊勢系」と呼んでいるようです。写真の花は淡く柔らかい色なので、おそらく「伊勢系」かな?

ハナショウブの花言葉の「うれしい知らせ」とは真逆の「かなしい知らせ」がネットから届きました。それは、2024年の日本のジェンダーギャップ指数が、世界118位であるという知らせでした。過去最低だった前年の125位から少し持ち直したものの、依然として世界146か国中118位という低水準です。

ジェンダーギャップ指数とは、「経済」「教育」「健康」「政治」の4分野で評価され、国ごとのジェンダー平等の達成度を指数にしています。ギャップが大きかった項目は、管理職職業従事者の男女比130位、国会議員の男女比129位、高等教育就学率の男女比107位、指定勤労所得の男女比98位と低水準が続きます。

おそらく私たち日本人は、ジェンダー平等が何なるかをわかっていないのではないかと思うほどの「かなしい知らせ」でした。

この前日、私はある講座で“子持ち様”の話をしました。その時の受講生がこのように教えてくれました。「私には1才と3才の子どもがいます。産休・育休後、ならし保育をしながら仕事に復帰したときに、子どもが風邪をひいて会社を休んだことがありました。その時に職場の人たちにとても申し訳なく感じてしまい、自分の身を削ってまで働く意味がどこにあるのかがわからなくなり、退職しました」と。

ジェンダーギャップの原因がここに存在しているように感じました。性役割のなかで、自分自身の領分をわきまえながら、他人様に迷惑をかけない生き方をしなければならないという価値観が、私たち日本人には根づいているのだろうと思いました。もっと他人様に迷惑をかけて構わないのに・・・。私たちは補い合いながらお互い様で生きているのに・・・。

子どもは社会の宝であり、社会全体で育てていくものだと思っています。アフリカには、“子ども一人育てるのに、村の人みんな必要”ということわざがあります。社会の宝を代表して育ててくれている母親が、“子持ち様”として揶揄される今の世の中です。何とかしなければならないなあと思いながら、勾玉池のハナショウブを眺めていました。

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