九份

九份

オンラインカウンセリングのカナムーンです。

前回からの3泊4日の台湾旅行のお話の続きです。これで最後になるかなあと思います。

写真は九份の「阿妹茶楼」です。『千と千尋の神隠し』のモデルになったとも言われていて、夜になると幻想的な夜景が広がります。さすがに夕暮れ時の九份は観光客だらけでしたので、はぐれないように気をつけながら、基山街のお店で買い物をしました。千尋の両親のように豚の姿に変えられないように(笑)。そして、私たちは写真の「阿妹茶楼」でお茶を飲みました。素敵なお店でしたよ。

夕暮れ時の九份を眺めながら、『千と千尋の神隠し』の映画を思い出していました。

千尋はトンネルを抜けて、湯屋のある異界に入っていきます。両親は街の飲食店で勝手に神様の食事に手をつけて豚の姿に変えられました。千尋は生きるために名前を取り上げられながら湯屋で働くことになります。そこで、千尋の生まれ持った純粋な心のままに、この世の不思議を体験していくのです。

千尋は10才でした。「9才までは神のうち」とも言われていて、医療が発達していなかった頃は9才までに命を落とす子どもがたくさんいました。また、9才頃までの子どもの脳はシータ波が優位なのですが、この年齢あたりになると脳のネットワークの繋がりがスムーズになるという説もあります。

だからなのか、共感などを司る社会脳は10才頃に完成するともされていて、男性性や女性性などの性的な部分を除いては、人間として冷徹で純粋な目でこの世界を眺め、ある意味、一人の人間として完成を迎えているとも考えられています。だからこそ、少年少女文学の主人公は10才頃の子どもが多いのですね。

そのような10才頃の子どもの目に、この「阿妹茶楼」の景色はどのように映るのだろうと想像しながら、九份を歩いていました。また、人混みのなかにカオナシやススワタリが紛れていないか探してみたり、ハク(ニギハヤミコハクヌシ)が基隆湾に向かって飛んでいく姿を想像してみたりして。非日常の体験を味わうことができる海外旅行では、このような空想の翼を広げられることが楽しみの一つでもあります。

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