のんきな人

のんきな人

オンラインカウンセリングのカナムーンです。

写真の神社は、丹波篠山市にある「まけきらい稲荷」です。この「まけきらい」の由来は……ある年のことでした。将軍様の御上覧の大相撲に篠山藩の力士が10人ほどやってきました。それまでは毎年負けてばかりいた篠山藩でしたが、その年の力士たちは大層強くて大相撲で優勝したのです。篠山藩主の青山忠裕公はその力士たちに会いたがりましたが、どこを探しても力士たちは見当たりません。そうすると名主の一人が「きっとお殿様をお助けしようと、お稲荷さんたちが江戸にのぼったのでございましょう」と答えたということです。そのお稲荷さんが「まけきらい稲荷」の由来らしいですよ。

忠裕公は負けがよっぽど嫌いだったのでしょうね。忠裕公に限らず、負けることが嫌いな人は私のまわりにもたくさんいます。「負けたくないから頑張ってるの」と説明してくれるのですが、「誰と戦ってるの?」と質問すると、「誰かな?自分かな?」と明確に答えられない場合がほとんどです。今の自分に負けないように、目の前の出来事にコミットして一生懸命取り組んでいる熱い人たちが大勢います。

一方で当の私は……というと、最近は「負けたくない」という気持ちが本当に薄れてきました。年齢を重ねて、物事を処理するスピードもどんどん遅くなって、とにかく目の前にやってきた物事をこなしていくだけで精一杯という感じなのです。だから、誰とも戦わず淡々と目の前の物事を終わらせることで、一日を繋いでいるのです。ああしよう、こうしたいという欲求もなく、あるがままにコツコツと順番にやっていくだけ。

以前は早くしないとイライラすることがあったり、計画どおりに進まないのが我慢できない一面もありましたが、今はどうでもいい……どうでもいいというのは投げやりな印象があるかもしれないので、適当でいい……これもダメかな?時の流れに身を任せていれば(誰かの曲にあったな?)なるようになるさ、一つひとつ積み重ねていけば最後はそうなるようにできているし……と考えるようになりました。

丹波篠山に行った日も、黒豆の有名な超人気Cafeに足を運びました。連れは「早く行かないと入れないよ」と先を急いでいましたが、私は「入れなかったら仕方がないよ。でも大丈夫な気がする~」と話していたら、「本当にのんきな人ですね」と言われました。入店の番号札は8番目で30分ほど待ちましたが、無事に入店できました。風の吹くまま気の向くまま、揺られ揺られてぶ~らぶらと生きていけたら楽しいだろうな~と思いながら、お目当てのスイーツを頬張る私でした。最後はそうなるようにできているのですよ(笑)。

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