苔玉

苔玉

オンラインカウンセリングのカナムーンです。

先日、愉快な仲間たちと苔玉作りをしました。苔玉とは、写真のような植物の根を用土で球状に包み、そのまわりにコケ植物を張り付け、糸で固定したもので、インテリアの一部などとして飾られる植物です。

なぜ、苔玉作りをしようと思ったかというと、あるWEBマガジンで苔玉作家の女性の記事を見たからです。記事の冒頭の出だしはこうでした。「私は苔に興味がある。そこには妖精の世界があるからだ。人に注目されずひっそりと潜む無垢な者の森。やがて羽を背中に付け、空中を飛びまわる者たちの場所だからだ。」とっさに面白い!と思いました。

苔玉作家の彼女は雨が降っても傘を使わないようで、高校生の頃に学生服で、雨が降ってもずぶ濡れになりながら、一人で大阪の生駒山を登っていたようです。こんな不思議な人に会いたくなって、愉快な仲間たちと一緒に、彼女が拠点としているお店に苔玉作りを申し込んだのですが、残念ながらその日は彼女がお休みで、お会いすることができませんでした。

私もほぼ毎日散歩をしていて、昨日も途中で降り出した雨に濡れながら歩いていました。アスファルトの道から、畦道に入る瞬間にときめき、森とまでは言わないまでも、林程度の木々の中を歩くのがとても好きです。以前書いた「冬青(ソヨゴ)」というブログでも約束の木に会いに行く散歩の様子を書きました。

そういえば、樹木希林さんが伊勢神宮を旅した映画「神宮希林 わたしの神様」の中で、神宮の森のお話が出ていた記憶があります。神宮の森とは、伊勢神宮の森のことで、20年に一度の式年遷宮のために自然の循環を大切にしながら木を育てている森のことです。ここは広葉樹の自然林で、森全体に高周波が出ていて、それが人間の心や体をリラックスさせる働きがあるとか。また、木々の根元の腐葉土は、いにしえの人たちは食料としていたこともあるほど、栄養満点だとか。

縄文時代の人々は狩猟と採集で生活をしていて、集落の近くには広葉樹の森があり、そこには栗などの実のなる木がたくさんありました。人々が協力しながら狩りをして、みんなで食料を分かち合っていたこの縄文時代は、戦争のない愛と平和の時代と言われていて、約1万年続きました。この記憶が私たち日本人の集合的無意識に深く刻み込まれていても不思議ではありません。森に入って心安らぐのは、遙か昔の私たちの記憶が思い起こされているからかもしれませんね。

そんなことをぼ~っと考えながら、苔玉を作りました。私の作った苔玉は一番手前で、少し歪んだ球体になっていますが、まるで地球のようでしょ?毎日霧吹きで苔を湿らせて、1週間に2回は水の中に5~10分ほど入れて水分補給をする必要があるようです。この小さい歪な地球を育てるには手間がかかりますが、何とか大事に育てたいと思っています。

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