アイデンティティ

アイデンティティ

オンラインカウンセリングのカナムーンです。

前回のブログで、「やることが多くて体が散り散りになって、燃えカスみたいになっているのかも・・・」とつぶやいたら、「体を散り散りにする原因の一つを作ってすみません。先生の燃えカスで、私は火がつきます」やら、「燃え尽きて♡また、火種がついた時に、共に大爆発してみたいです」やら、いろいろなコメントをいただきました。弱音を吐くこともたまにはいいな~と思いました。ありがとうございます。

私のまわりには、近づくと火傷するほど熱い人たちがたくさんいます。だからこそ、私は燃やされてしまって、燃えカス状態になるのですが、まあ燃えカスでも役に立つならそれでもいいな~と思っています。これまでの53年間の私の人生は、浮草のように漂いながら、人とは違う経験をいっぱいしてきたので、ただの燃えカスじゃないよ~なんて自負するところもあります。

そんなことを思っていたら、身近に熱い人がまた一人いました。それは中学3年生の息子です。昨日、部活を終えて夕方6時頃に帰宅してくると、「なあ、7時から友だちとテニスの練習をするから車で送ってくれる~?」と言い出しました。練習を終えて帰宅してきているのに、また練習をするのは公式戦が近いからということで、急いで夕飯を作り、車で送りました。「一生懸命練習するのはステキなことね~」と言って差し上げたら、ニヤついていました(笑)。

青年期の若者の発達課題は、アイデンティティの確立です。自分とは一体何者なのか、自分はどこから来て、これからどこへ行くのか、他者から見た自分と、自分から見た自分が一致しているのかなど、自分自身にフォーカスして、確固とした自分を見つけていく時期が青年期だといわれています。この時に必要な事柄として、コミットメントがあります。これは、自分自身を何かに没入させることができるかどうかという意味です。

例えば、息子の場合は部活動のテニスです。テニスというスポーツに自分自身を没入させ、火傷するほど熱心に取り組むことで、自分自身を見つめることができます。どうすれば上手くなれるだろうかと一生懸命考えたり、しんどいけれどここで踏ん張って頑張ろうと自らを叱咤激励したり、勝つことで成功体験を、負けることで失敗体験を積み重ねたり、その時に自分がどのように感じるかを身を持って体験したり・・・このように自らをテニスにコミットメントすることで、自分と向き合い、自分自身を見つけていくことができるようになります。そして、この体験がアイデンティティの確立につながっていくのです。

大阪府では、新型コロナウィルス感染拡大が続くことから、学校での部活動自粛要請が出されました。変異株から子どもや家族を守るためであり、また医療を守るためであることから仕方のない措置だとは思いますが、部活動に自らの青春を捧げている若者たちはどのような思いをしているのだろうかと、少し心配になる母親世代でした。

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