バックムーン

バックムーン

オンラインカウンセリングのカナムーンです。

昨夜はほぼ満月でした。写真は、愉快な仲間たちが送ってくれたものです。海面に揺らめく月明かりがきらきらしていて綺麗ですね。

7月の満月は、バックムーン(Buck Moon=牡鹿月)と呼ばれています。この名前はアメリカ先住民の風習に由来すると言われていて、春先に生え替わった角が7月の満月が見える頃に、頑丈で立派な角へと成長することから、このように名づけられたようです。角が生え替わるわけですから、生まれ変わりや循環を象徴する満月のようですよ。

写真のような海を見ると、ある言葉を思い出します。それはヘッケルの「個体発生は系統発生を繰り返す」という反復説をあらわす言葉です。

私たちはお母さんの胎内にいるときに、羊水に包まれています。この羊水はほぼ海水と同じミネラルバランスの組成を持ち、約0.9%の濃さの塩分が含まれています。人間は海から生まれたと言われていますが、その生命が進化し、陸に上がることができたのも、胎内に海水を抱えることができたからだとも言われているようです。

海水と同じ組成をもつ羊水のなかで、私たちは大きくなっていきます。精子と卵子が受精することで、発生(development)が始まります。受精卵は卵割を始め、次第に細胞の数を増やしていきます。そして、ある細胞は心臓となり、ある細胞は肝臓に、ある細胞は血液となり、ヒトという個体ができあがるのです。これが個体発生ですね。

この個体発生は、系統発生を繰り返しているというのがヘッケルの反復説です。つまり、人類の進化の道筋を胎内で繰り返しているのではないかという考え方です。この説はのちに批判をされていますが、私はあながち間違いではないような気がしています。

私たちは羊水のなかで、この地球を循環する水のなかに記憶された人類の歴史、もっと大きく言えば地球の歴史を、細胞すべてに行き渡らせながら、個体発生をしているのではないかと思うのです。これまでの何十億年という歳月のなかで、生まれ変わりを繰り返してきたその歴史を体じゅうに記憶させ、お母さんの産道を通って外の世界に出ます。

そして、生まれてはじめて肺のなかに空気が入り、「おぎゃー」と泣くわけです。そこから、空気と水が循環するこの世界を生きることになるのです。そうやって私たちは生まれ変わりを繰り返し、循環してきたように思います。そんな循環を思い描きながら見上げた昨夜のバックムーンでした。

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