渦(うず)

渦(うず)

オンラインカウンセリングのカナムーンです。

あべのハルカス美術館で開催されている『広重~摺の極~』を見に行ってきました。多色刷りの木版の浮世絵が見事で、感動しました。そのなかでも印象に残っているのが、鳴門の渦潮の絵でした。潮が渦を巻いているその光景から、ネットで見つけた次の記事の内容が浮かんだからでしょうか。

その記事とは、“生命と渦”の関係について書かれた内容でした。受精が起こると、受精卵の表面に渦のような構造が発生し、受精のシグナルを受けた数十億ものタンパク質が、一斉に活動を始めるという記事でした。この渦の仕組みを、数学的な言葉で言い表すと「位相欠陥」と呼ぶのだそうです。

「位相欠陥」とは、それまでランダムな動きをしていた粒子が、外部的なエネルギーを必要とせず、自発的にパターンのある集団行動を始めるようになることをいいます。これは、惑星の大気や海洋、そして量子の微細な乱流などの物理現象などに現われるもので、それまでの自発的な動きの均衡が、何らかのきっかけによって破られるのでしょう。

私たちの世界は、すべて振動しています。固体であったとしても振動しているのです。私たちの世界はいつも揺れているので、何らかのきっかけで「位相欠陥」が始まっても不思議ではありません。そして、私たちの世界はらせん状に渦を巻いています。ヒマワリやバラの花のフィボナッチ数列のように、渦を巻いているのです。

渦といえば、イザナギとイザナミが国を生み出した古事記のお話が有名です。「神代の昔、国土創生の時に、二神は天の浮橋にお立ちになり、天の沼矛(ぬぼこ)を持って、海原をかき回すと、その矛より滴る潮が、おのずと凝り固まって島となる、これが自凝島(おのころじま)である」というお話です。

イザナギとイザナミが「こおろ、こおろ」と沼矛をかき回して渦を作ります。そこに潮が滴ったときに、それが自ずと凝り固まって島となりました。それが淡路島となり、四国・隠岐・九州・壱岐・対馬・佐渡・本州の「大八嶋国」という国土となったというのです。渦は生命も国土も生み出す力を持っているのですね。

私たちの存在自体が、根本的にらせん状に回転する渦なのかもしれません。体内を見ても、さまざまな器官が渦を巻いています。指紋やつむじは表に現われた渦ですね。そしてDNA自体も右巻きと左巻きがあります。何だか不思議ですね。渦について、もう少し調べてみたいと思います。

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