運命と宿命

運命と宿命

オンラインカウンセリングのカナムーンです。

今回は101回目のブログになります。101回目といえば、以前「101回目のプロポーズ」というドラマがありました。結婚式の当日に事故死した元婚約者を忘れられない主人公の女性と恋に落ちた冴えない男性が、ダンプカーの前に突然飛び出し「僕は死にましぇん!あなたが好きだから、僕は死にましぇん。僕が、幸せにしますからぁ!」という台詞が有名になったドラマです。

「101回目のプロポーズ」のように「この人となら幸福あり」と思える人と巡り合うことは、運命なのかもしれません。私がこのお正月に引いたおみくじは“大吉”で、恋愛のところには「この人となら幸福あり」と書かれていました。そして、第11番のおみくじの一番上に書かれていた歌は「わがおもう/港も近くなりにけり/ふくや追手の/風のまにまに」でした。2021年の私は舟が追手の風を受けるように目的地まで辿り着けるのかも・・・。まさに風の時代の影響を受けている感じがします。

そういえば、運命と宿命はどう違うのだろうとふと疑問に思いました。運命の「運」は「巡り合わせ」という意味で、人間の意志に関係なく巡ってくる幸、不幸のことで、これは日頃の行いや選択の積み重ねによって、結果が変わってくるらしいですよ。一方で、宿命の「宿」は「前世からの」という意味で、前世から定まっている運命のことです。これは生まれる前から決まっているものなので、変えることができないようです。

運命と宿命はどちらが強いのかしら?とさらに疑問が広がります。そして、同じような命が含まれる言葉に天命や使命があります。考え始めるとさらに混乱し、わからなくなってきます。そんなややこしいことなんて、考えなくてもいいじゃないと思う人もいるかもしれませんね。

でも、犯罪被害者支援をしていると、殺人事件や交通事件によって我が子を亡くした母親から次のように質問されることがあります。「どうしてこの子が亡くならなければならなかったのでしょうか?」、「私はこの子を殺されるために産んでしまったのでしょうか?」、「この子が亡くなった意味は何ですか?」、「どうすればこの子の死を無駄にせずに済みますか?」、「これは運命なのでしょうか?」、「遺された私の使命は何ですか?」矢継ぎ早に聞かれたこともありました。その時、私は何も答えられませんでした。そして、今もその答えを探しています。

私にとっては、運命、宿命、天命、使命など、命に関わるこれらの言葉の意味を探すことが、ライフワークになっているような気がします。難しくて答えが出ないことばかりですが、それらにきちんと向き合い、考え続けることが、私に唯一できることなのだと思っています。

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