満ちてゆく

満ちてゆく

オンラインカウンセリングのカナムーンです。

藤井 風さんの『満ちてゆく』という歌詞には、人間の本質が詰まっているような気がします。この世は全てが変化していきます。それを私たちは止めることはできません。そして、私たちの肉体は必ず死を迎えます。宇宙は永遠に変化しながら続いていくけれど、私たち人間は必ず肉体の生を終えていくのです。

私たちが生を終えるとき、何も持って行くことができません。これまでの人生で手にしたものは、すべて手放していくのです。だから、何を得たとか得なかったとかという概念は、生死には関係ないのです。最期にはその人が持っているものなんて関係ありません。家族、友人、性別、財産、名誉、名声などすべて手放して死んでいくのです。だからこそ、何かに執着することは自分を苦しめるだけなのです。

私たちはみな魂を持って生まれてきます。心理学で言うところの無意識、仏教で言うところの阿頼耶識が、魂に当たるでしょうか。ボディ、マインド、ソウルでいうと、ソウルに該当します。この魂は、この世に生まれたての頃は母親やこの世界と一体で、年齢を重ねるたびに分化していきます。おおよそ9才ぐらいには脳のネットワークもうまく繋がっていきますので、その頃までに地球の生活に慣れていきます。

地球の生活に慣れるまでのあいだに、さまざまな地球の洗礼にあいます。体を作るためにさまざまな飲食物を体に入れたり、感覚が鈍感になっていったり、ネガティブな言動のシャワーを浴びたりして、意識を向ける対象が矮小化していきます。二元論的な価値観に振り回され、こうしなければならないという倫理観を押しつけられ、本来の魂から引き離され、自分自身を見失っていくのです。

そのような自分自身も、超えていき、愛でることができるかどうか。それを試されているのが人生で、それらすべてを手放して、軽くなり、それでも自分自身の魂が満ちていく経験ができるのかどうか、いや、この世の生を終えるときには、私たち全員が満ちていく経験をすると信じることが大切なのだと、藤井 風さんは私たちに語りかけてくれているような気がします。

でもね、本来の自分自身の魂を取り戻すことは、そんなに容易なことではないのです。だからこそ、そのお手伝いをすることが、カナムーンの役割なのではないかと思っています。共に手放し、軽くなり、満ちていくことができればいいですね。

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