鹿とみかん

鹿とみかん

オンラインカウンセリングのカナムーンです。

正倉院展へ行ってきました。正倉院というと、日本史の教科書でその単語や写真を見ていましたが、実物を見ることは今までありませんでした。ある日ネットニュースを眺めていたら、正倉院展の記事が目に留まり、早速チケットを予約して出かけることにしたのです。

正倉院は東大寺大仏殿の近くにある宝庫で、奈良時代(8世紀)の聖武天皇ゆかりの品など約9,000件の宝物が守り伝えられてきました。正倉院展は毎年秋に勅封が解かれ、宝物の点検が行われるのですが、その時期に合わせて宝物を一般に公開する正倉院展が開催されています。

今回の正倉院展は59件の宝物が公開されていて、特に美しいと感じたのは、「楓蘇芳染螺鈿槽琵琶(かえですおうぞめらでんのそうのびわ)と平螺鈿背円鏡(へいらでんはいのえんきょう)でした。ヤコウガイやアワビで文様を作る技法を使い、それに赤く色を塗った琥珀などを施しているのですが、きらきら輝く貝殻とその中心に彩られた赤のコントラストに心を奪われました。

正倉院展を堪能してから、実物の正倉院を見るために奈良公園を歩いていると、鹿せんべいを持った観光客がたくさんの鹿たちに囲まれていました。小さな子どもは、鹿と同じ目線なので、怖そうにしながら、お母さんにまとわりついていました。きゃ~と奇声を上げながら、逃げだしていく女性もいました。

私は少し疲れたので、ベンチに腰掛けて(あ~、奈良らしい~)とその光景を眺めながら、カバンからビニール袋に入れたみかんを取り出して食べようとしたら、鹿がおもむろに近づいてきて、ビニール袋にかぶりついたのです。「え~っ、鹿ってビニール好きなの?」と驚いていると、連れが「鹿は草食動物だからみかんも食べるのですよ」と教えてくれました。

(あ~、そうか~)と思いましたが、以前見たネットニュースで、鹿はみかんの果実を食べるのではなく、みかんの木の新芽や樹皮を食べると書いてあったので、すっかり油断していました。4個持っていたみかんのうち2個を鹿に取られてしまいましたので、残りの2個を連れと一緒に食べたのですが、鹿にみかんを取られたのが何だか悔しかったのです。食べ物の恨みはおそろしい(笑)。一方で、奈良公園の鹿って何だか頼もしいと感じました。今度からは、食べ物を奪われないように注意しよ~っと。みなさんも気をつけてくださいね。

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