よみかき

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オンラインカウンセリングのカナムーンです。

ひらがなの読み書きが難しいお子さんの相談を受けました。発達支援の中でも、このテーマはとても難しい問題です。どこにその原因があるかを探ることから始めなければならないからです。

読み書きの課題は主に五つの背景があると考えられています。

一つ目は、音韻認識の弱さです。例えば「雨」ということばは、「あ」と「め」の二つの音からできています。このように、ことばが音に分けられていることを理解することを音韻認識といいます。日本語は、母音と子音から構成されていますので、この音韻認識はわかりやすいといわれています。音の一拍の単位はモーラといって、日本語の音の基礎になります。4才後半ごろまでには、「みかん」は「み・か・ん」の3音であることがわかり、5才半ごろまでには、単語の中から「みかん」の「か」を取り出せるようになり、6才半ごろには「みかん」を「んかみ」と逆唱できるようになるのですね。

二つ目は、ワーキングメモリーの弱さです。ワーキングメモリーとは、作業や課題の遂行中に、一時的に記憶を保持し、処理する能力をいいます。耳や目で覚えた言葉を、一旦記憶に保持して、これまでの自分の経験や知識と照らし合わせながら、全体を処理することが苦手だと、読み書きがスムーズにできないことが多くなります。

三つ目は、音から文字への変換スピードの遅さです。読むということは、文字を音声に変換することです。また、逆に音声を文字に変換することで書くことができます。この変換がうまくいかないと、読み書きに時間がかかることがあります。切り換えに困難があるということは、脳の中で混線が起こっている可能性があります。

四つ目は、視覚と運動協応の弱さです。文字を書くためには、目と手を協応させて動かす必要があります。見ながら、手を動かすという2つの動作を同時に行うことが苦手なお子さんがいます。発達の凸凹をお持ちだと、シングルフォーカスといって、一度に一つのことしかうまくできない特性があったりしますので、2つ以上の動作がスムーズにできないことがあります。

五つ目は、視空間認知の弱さです。例えば、「ま」と「よ」や、「め」と「ぬ」などの形が似ているひらがなだと、文字の区別がつきにくかったり、書いた文字が鏡文字になったりして、点の位置や線の方向、長さやバランスなどの見当がなかなか定まらなかったりします。

このような五つの背景を念頭に置きながら、インプット、脳の処理機能、アウトプットの特徴をアセスメントして、読み書きが苦手な原因を探っていきます。そして、その原因に対して療育を行ったり、その弱さを補うための配慮や工夫を提案したりしていくのですね。何かの参考になれば幸いです。

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