家庭の事情

家庭の事情

オンラインカウンセリングのカナムーンです。

最近は非行少年の支援をする機会があります。その中のエピソードを一つご紹介します。

先日、ある非行少年と話をしていた時に、「これ、オレの心情っす」と曲を聴かせてくれました。それは、ZORNというラッパーの「家庭の事情」です。普段私が聴くことがないタイプの曲なのでちょっと衝撃的でした。YouTubeで配信されていますので、みなさんも興味があれば、是非聴いていただければと思っています。

歌詞の一部をご紹介します。

♪ママがパパのこと刺し殺そうとしても/親は選べない子供♪一家団欒に憧れた/人が聞いたら唖然としそう/誰にも言えない家庭の事情♪こんな家生まれなきゃよかった/説教も発狂もうっせーよ♪留置所 鑑別 少年院/家庭裁判所も常連に♪鉄格子の中で白湯にパン/親子の間のアクリル板♪うるせー黙れほっといてくれよクソババア♪ろくでもないクズの賛歌♪

非行少年と一緒に曲を聴きながら、「少年院って、まあリアルっ!」とか「鉄格子の中には入ったらいかんのよ」と突っ込みを入れながら笑ってしまいました。「あっ、ごめんな、笑ってしまって」と言いながら「おもしろいな~」とさらに笑うという・・・。支援者としては反省をしなければならないな~と思いながら、目の前の出来事を面白がってしまいました。

思春期や青年期の若者の支援をする際に、「普段はどんな曲を聴いているの?」と質問することがよくあります。それは、その歌詞に本人の心情が投影されていることが多いからです。言葉で心情を表現することが苦手な若者もいますので、いつも聴いている曲を教えてもらいます。なので、この「家庭の事情」の歌詞も、へぇ~っと思いながら聴いていました。YouTubeでは238万回も視聴されているようですから、この歌詞に共感する若者も多いのかもしれません。

子どもは親を選ぶことができません。どこに生まれつくかによって、その子どもの人生が左右されます。宿命のようなものでしょうか。だからこそ、家庭を閉じられた生活体にするのではなく、緩やかに家庭外のコミュニティとつながりあって、社会全体で子どもを育てていくことが必要なのではないかと思っています。アフリカの古いことわざ「子ども一人育つのに村の人みんな必要」のように。

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