因幡の白うさぎ

因幡の白うさぎ

オンラインカウンセリングのカナムーンです。

ご縁をいただいて兵庫県美方郡の養護教諭部会の研修会に講師として呼んでいただきました。テーマは「学校における児童生徒間の性暴力対応支援ハンドブック活用研修」で、昨年度に三重県で作成したハンドブックに基づいて、学校内で性暴力が起きたときにどのように対応するかをお話ししてきました。受講者のみなさんは熱心に耳を傾けて下さり、また、他県の状況も知ることができて、私自身大変勉強になりました。ありがとうございました。

最近は、このように他県から講師としての依頼があり、さまざまな場所を訪れる楽しみが増えました。もちろん仕事として足を運ぶのですが、やはりその前後の空き時間で、観光地を巡るのも楽しみの一つになっています。仕事か観光かどちらがメインなのか判断に迷うこともありますが……(笑)

今回の旅行で印象に残ったのは、賣沼(めぬま)神社です。この神社の主祭神は、神話・因幡の白うさぎに登場する「八上姫(やがみひめ)」です。大国主命が八上姫を訪ねる旅の途中でケガをしている白うさぎを助け、その白うさぎが二人の縁を結んだといわれています。写真は、神社に隣接している「八上姫公園」で向き合う二人の像です。何だかロマンチックですね。日本で一番古いラブストーリーのようですよ。

でもね、この恋物語には後日談があります。二人はこの地で幸せな結婚生活を始め、やがて子どもをもうけます。これをきっかけに、大国主命の最初の妻である八上姫は夫とともに出雲に行くことになったのですが、そこに待ち受けていたのは気性が激しく嫉妬深い正妻の須勢理姫でした。八上姫は須勢理姫を恐れて、子どもを残して因幡に帰ってしまうのです。

残念なことに、ハッピーエンドにはならなかったようですね。いつの世にも、このような複雑な恋愛関係は存在しているようです。結局、大国主命は3人の妻を娶り、150人ほどの子どもを残したとか……。大国主命は恋多き神さまだったのですね。

まあ、それもまたよし。お互いが同意のうえであれば、自由に恋愛をすればいいのではないかと思うのですよ。神さまの国では、この地球上のようにこうでなければならないという堅苦しい制約はなかったのかもしれません。そんなことを考えた山陰の仕事と観光の旅でした。

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