三本足

三本足

オンラインカウンセリングのカナムーンです。

淡路島にある「あわじ花さじき」へ行ってきました。せっかくこの地球に生まれてきたのだから遊び尽くそう!というスローガンのもと(えっ?スローガンいる~?)絶賛ほっつき歩いています。写真は歓びの庭から瀬戸内海に向けて撮影したものです。きれいでしょ~。バーベナやクレオメが咲く初夏の庭は、空と海の青さに映える美しさですね。

「あわじ花さじき」へ向かう途中で、名産のタマネギを買うために道の駅に寄りました。立派なタマネギや海産物がたくさん店先に並べられていたのですが、その中に「天草」がありました。私は「あまくさ」と読んでしまったのですが、本当は「てんぐさ」でした(笑)。よくよく考えたら海産物のコーナーにあったので「てんぐさ」だとすぐに気づいてもよかったのに・・・。

そういえば昔、1986年にフィリピンで起こった日本人誘拐事件がありました。私が18才の時の事件でしたが、テレビのニュースで「若王子さんが誘拐されました」と報じられるたびに、「若おじさんが誘拐されたのね」と勘違いしていたことを思い出しました。茶化してはいけない事件ですが、若王子さんは無事に救出されたので、このエピソードを紹介してもいいかな~と思い書いていますが、何とも間抜けな勘違いです。

年齢を重ねるごとに、このような勘違いや記憶違いが増えていくのだろうな~と改めてこの写真を眺めていたら、きれいに形が整えられた木が目に入りました。あ~、我が家の木の枝が道路にせり出していたな~と思い出して、燃えるゴミの日の朝に早起きして、枝の剪定をすることにしました。チョキチョキと枝を切っていると、ゴミ出しや犬の散歩で外に出た高齢のご近所さんたちが「おはようございます」と挨拶をしてくれます。

引っ越してきて16年ほどになりますが、みなさんどんどんお年を召していかれます。引っ越してきた当時はお仕事をバリバリしていたご近所さんも、定年を迎えて、朝に昼に夕に夜に犬の散歩をしている姿を見かけます。元自治会長の奥さんはシルバーカーを押しながら歩くのがやっとという状態で「腰が痛くてな~」と微笑んでいました。

ふと、スフィンクスの「朝は四本足、昼は二本足、夜は三本足、これな~んだ?」という謎かけを思い出しました。答えは人間で、老人は杖をつくから三本足になるというものです。心理学でいうエディプス・コンプレックスの由来となったオイディプス王の物語の中の一幕ですが、人間というものを端的に説明している謎かけなのではないかと思います。

老人になると三本足になり、体力、筋力、記憶力などさまざまな能力が衰えていきます。仕事も辞めて社会的な生産性が下がり、山を上る生き方から、山を下る生き方への変換が求められる発達段階に入っていきます。どのようにこの人生を下りていけばいいのかを考えるたびに、年を取ることは実は難しいことなのかもしれないな~と感慨にふけりながら、チョキチョキ枝を切り落としていました。

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