発達特性の理解

発達特性の理解

オンラインカウンセリングのカナムーンです。

今回は、私がある社会福祉法人のニュースレターに投稿した「お子さまの発達特性の理解」についての原稿をご紹介したいと思います。というのも明日から年末にかけて14本の研修会講師やスーパービジョンという今年最後の山場が始まりますので、少し楽をさせていただこうかと・・・(笑)。何とか途切れなくこのブログも書き続けながら、2021年の残り2か月を駆け抜けていきたいと思います。

発達特性とは一つの認知スタイルで、どのように外側の世界を認識したり判断したりしているかという特性のことをいいます。たとえば、社会的にどのようにふるまうかとか、人とどのようなコミュニケーションをとるかとか、そのスタイルは人それぞれです。この発達特性に得意・不得意の特徴が顕著に出てしまって、社会的不適応の状態になっているのが発達障がいであるという考え方が広まってきています。

この得意・不得意の発達特性というのは、脳のタイプにもつながっています。自閉スペクトラム症にも脳のタイプがあります。このタイプの人には、目標を達成したい気持ちが強い、好きなことにはすごく集中できるなどの長所があります。一方で、急に予定が変わるとイライラする、好きなことはなかなかやめられないなどの苦手さもあります。あれ?好きなことについては長所と苦手の両方の特徴があるの?と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そうなんです。長所と苦手はセットなんですね。自分の好きなことに熱中できる(長所)からこそ、好きなことをなかなかやめられない、途中でやめさせられるのはイヤ(苦手)なのでイライラするのです。

せっかくの長所なのですから、この特徴をわざわざなくす必要はありません。でも、途中でやめられないから困ることもあります。そんな時は途中でやめられるコツやワザがあれば、お子さまもまわりの人たちもイヤな思いを減らすことができます。たとえば、スケジュール表で自分に区切りをつけるのが、とても上手になるお子さまもいるのです。

そのコツやワザを支援者と共に見つけてもらえたらと思います。そうすれば、お子さまは自分の長所を活かしながら、自分らしく幸せに生きる術を身につけていくことができるのではないかと考えています。自分はこれでいいんだ!と思えることはお子さまの自信にもつながっていくはずです。是非支援者と一緒にコツやワザ探しをしていきましょう!

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