お菓子

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オンラインカウンセリングのカナムーンです。

みなさんは、世界寄付指数(World Giving Index)というのがあるのをご存知ですか?これは、英国のチャリティ団体Charities Aid Foundation(CAF)が公表しているものです。2019年に公表されたこの世界寄付指数によると、「寄付をしたことがある人」の割合では、日本は世界64位で、人口の23%の人しか寄付をしていません。ちなみに、「見知らぬ人、あるいは、助けを必要としている見知らぬ人を助けたか」という観点では、日本は125位と世界最下位だったということです。あら、まあ!という感じです。

このような結果から、日本人はお金自体が大好きな国民で、公共心が乏しく、社会に貢献しないというイメージがあるようです。この背景には、日本は税制優遇がされにくい、無宗教に起因する、偽善イメージが先行するなどの説がありますが、できれば誰に対しても親切で、困っている人がいたら助けることができるような人になりたいなあと思っています。

寄付というのは、他の人のためにお金を使うということですが、この行為についての面白い実験があります。カナダのブリッティシュ・コロンビア大学のエリザベス・ダンらの実験です。

実験では、大学生の参加者に5ドルか20ドルを朝に渡して、午後5時までに使うように指示をします。その際、一つのグループは自分のために使うように、もう一つのグループは他の人のために使うように条件をつけました。参加者はお金を受け取る前と、夕方にお金を使った後に、幸福感を測る質問に答えました。という実験です。

さて、結果はどうなったでしょうか。参加者の幸福感の上昇は、他の人のために使った方が高かったということです。5ドルか20ドルのいずれを受け取るかという金額の差は関係が無かったようですよ。

自分のためにお金を使うということは、自分の幸福感を上げるような気がしますね。これを一人称の幸せといいます。でもね、この一人称の幸せには限界があると言われています。

自分以外の誰かの幸せを三人称の幸せと呼びますが、この実験で明らかになった、他人の役に立つことで幸福感が増すという結果から考えられることは、三人称の幸せのために自分が存在することが、人としての幸せを最も感じることに繋がるのではないかということです。

私は誰かと会う時には、大抵ちょっとしたお菓子を買います。たった数百円のお菓子ですが、それで誰かが笑顔になり、喜んでくれるのなら、お安いものよね~なんて思いながら買っていきます。ですから、大学生の実験結果には合点がいきます。あ~、誰かのためにお菓子を買うことで、自分自身が幸せになれているのね~と改めて実感し、今日もお菓子を買っていこうと決心するのでした(笑)。

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