心の投影

心の投影

オンラインカウンセリングのカナムーンです。

先日「先生の好きなキサツタイは誰ですか?」とカウンセリング中に質問されました。「キ・サ・ツ・タ・イ?」初めて聞いた言葉に、頭の中は?はてなマーク?のオンパレードになりました。

「誰ですか?」と人のことを聞いているのだから、きっとキサツタイのタイは隊なのだろう・・・すると、キサツはどんな漢字を書くのかな?と頭の中で思考がグルグル回るのですが、さっぱり見当がつかなかったので、クライエントのお子さんに「キサツってどんな漢字を書きますか?」と質問したら、「キは鬼で、サツは殺すです」と答えてくれました。

それを聞いて、戦場のメリークリスマスの鬼軍曹のハラを思い出しました。でも、目の前のお子さんはこの映画を知らないだろうから、鬼軍曹ではないな~と思い直し、「鬼殺隊って何ですか?」と聞いたら、「鬼滅の刃です。ゼンイツが好きです」と目を輝かせながら教えてくれました。あ~今人気の鬼滅の刃か~、んっ「ゼンイツ?」わからないことだらけです。

カウンセリング中に、今流行っている話題が出てくることは多々あるので、なるべくその情報を得るようにはしているのですが、鬼滅の刃は何だかこわそうなタイトルで、被害者支援をしている者としては、殺し合ったり傷つけ合ったりするマンガは、なるべく見ないようにしています。感情移入してしまうと疲弊してしまうから・・・。

実際の外傷体験を負った人の話に耳を傾けることで生じる、被害者と同様の外傷性ストレス反応を二次受傷と言います。代理受傷、共感性疲労、外傷性逆転移とも呼ばれています。犯罪や暴力によって外傷体験を負った人に共感することで、まるでその人が体験した同じ外傷をカウンセリング中に負ってしまうことがあるのです。少しこれに近い状態でしょうか。

でも、今目の前にいるこのお子さんの心のテーマが「鬼滅の刃」の中に投影されているのなら、しっかり向き合わなければいけないな~と思い、「次に会う日までに鬼滅の刃を読んで、好きな鬼殺隊の人を発表しますね」と答えたら、満面の笑みで「お願いします」と言われました。今日マンガを買いに行こ~っと。

このカウンセリングを通して、思い出した戦場のメリークリスマス。♪Merry Christmas Mr. Lawrence♪を聴きながらこのブログを書いています。映画に出演していたデヴィッド・ボウイ(David Bowie)の「Ashes to Ashes」のミュージックビデオの世界観が大好きだったな~と思い返しています。久しぶりにデヴィッド・ボウイのミュージックビデオたちを見てみようと思います。

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