思春期とカウンセリング

思春期とカウンセリング

オンラインカウンセリングのカナムーンです。

精神科医の先生のご厚意で、光風庵というカウンセリングルームをお借りして、個人開業のカウンセリングを始めてから4年が経ちます。30代後半は精神科クリニックに勤務していましたので、幼児から大人までの心理療法を行っていましたが、大学の教員になってからは、学外の人たちのカウンセリングを行うことはありませんでした。

ですので、大学生を対象に心理療法を行うことが多く、これまでの専門は青年期と言っても過言ではありませんでした。それが、個人開業のカウンセリングを始めてから、中学生の子どもたちをご紹介されることが多くなりました。中学生は児童精神科領域ですので、大人を専門に診察している精神科からは、受診を断られることもあるのです。

中学生ですから、親御さんに連れられてやってきます。「電気コードを首に巻きつけて死のうとしました」とか「だんだん痩せていきます」とか「学校でいじめられています」とか「学校に行きづらくなっています」とか、その主訴はさまざまですが、親御さんの心配から、中学生は連れられてやってくるのです。

そうすると、「どうして自分はここに来なければならないのですか?」というメッセージを、言葉や態度で示す子どもがいます。カウンセリングというわけのわからないものを、どうして自分が受けなければならないのかわからないのです。そして、葛藤する今の自分の気持ちがどうなっているのかもわからないという、わからないだらけのなかでカウンセリングが進行するのです。

また、思春期は身体が性的な変化をしながら成熟していく時期でもあり、周囲の人と接しながら自分というものを考えはじめ、自己を確立していくという変化を迫られる時期です。こころと身体の成長が一致せず、不安や衝動性が高まったり、人の目が気になったり、自分と他人と比べて万能感が揺らぎ始め、そのなかでも自分らしさを探していかなければならない、とても不安定な精神状態になります。ですので、カウンセリングも非常に難しくなるのです。

そんなときはいつも、12年前にある中学校で行った「ミニ生命のメッセージ展」での中学生のアンケートの内容を思い出します。

「毎日、登校中に、自分は何のために生まれてきたのだろうと思いますが、やはり一人では、それ以上を考えることはできません。今、僕の想いが叶うなら、メッセンジャーの人たちと、何のために生まれてきたのかという使命について、何時間も何日も何カ月も何年も話し合いたい」

中学生の心の内が透けてみえるようです。これほど中学生の心の中は豊かで揺れています。私も揺れる子どもたちとともに話し合えるようなカウンセラーでいたいと、アンケートの内容を思い出しながら、いつも願っています。

with k 4E #454