星の航海
星の航海

オンラインカウンセリングのカナムーンです。
島崎藤村が作詞した「椰子の実」という歌をご存知ですか?♪名も知らぬ遠き島より/流れ寄る椰子の実一つ♪美しいメロディのこの曲を聴くたびに、大海原をプカプカ流れている椰子の実の映像が浮かびます。
地球って約7割は海でしょ。だからこそ、世界って海によって繋がっていると言っても過言ではありません。椰子の実だった流れ着くし、古代の人々は太平洋じゅうに移動していたとも言われています。たとえばハワイ...ハワイに人類が渡ってきたのは約1,300年前で、それ以後ハワイでは独自の文化が築かれました。
古代の人たちは丸太をくりぬいたカヌーで、海図もコンパスなどの計器をいっさい使わず、星や太陽、風や波などの自然を読むWay Findingという方法で大海原を自由に行き来していたようです。天体、海、空、雲、島、生きもの、大気、漂流物など、自然から与えられる感覚全てを駆使しながら、自分たちがどこから来て、今どこにいて、これからどこに行くのかを確認して、船を進ませるのです。なんだか、青年期の自分さがしの旅のようです。
自然にはサインがたくさんあります。夜は星と対話しながら、星が見える位置によって、自分の現在地を知るのです。どこからどんな星が上がってくるのか、そしてどこへどんな星が沈んでいくのかを観察します。ちなみに南緯15°ではベガとアルタイルがペアで同時に沈んでいきます。なんてロマンチック!昼は太陽、波浪、うねり、風、雲、海鳥、大気の状態で方角を知るようです。島によって作り出される雲の形も違うんですって。
カウンセリングではこんな例え話をすることがあります。海で遭難した丸太船に乗っている男性たちが、現在地を知るためにランプの灯りで海図を見ていました。でも、なかなか現在地を探り当てることができません。ある男性が言いました。「ランプを消してみたら?」と。あたりは真っ暗になり、空を見上げると北極星が輝いていました。そして、彼らは現在地を知り、これからどの方角を目指すかを決めることができたのです。中途半端に灯りがあるより、真っ暗な(落ちるところまで落ちた)ほうが、自分の行き先が定まりやすいこともあるのですね。
星の航海士と呼ばれるナイノア・トンプソン氏の著書の中に次のような言葉があります。
「船が間違った方向に進んでいるとわかったら、方向を変える必要があるでしょう。それが地球という名の船だったらどうするか。(中略)私たちはいつのころからか、物質的な豊さを第一の目標として船を進めてきてしまいました。方向を変えるには、元に戻るのはどうしたらいいのか。」
自分たちがどこから来て、今どこにいて、これからどこに行くのかを、地球という名の船に乗っている私たちが、自然の英知を感じながら、真剣に考える時が来ているような気がします。このコロナ禍の時代だからこそ、私たちが進む船の方向を変えるチャンスなのかもしれませんね。
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