共に歩く

共に歩く

オンラインカウンセリングのカナムーンです。

今は、朝の5時30分です。おはようございます。窓外から鳥のさえずりが聞こえてきます。あ~お散歩に行きたい。でもこれから大阪の大学に出かけなければなりません・・・。ぐっとこらえて、これから準備をします。

コロナ禍の緊急事態宣言前から、朝晩の散歩がほぼ日課になりました。散歩を始めて1年になります。何だか月日が経つのは早いような、遅いような・・・。外に出ると、新鮮な空気が胸いっぱいに広がる感じがして、窮屈に縮こまった体や心が生き返ります。

散歩の文化は、18世紀頃にヨーロッパで始まったとされています。経済的に豊かな市民階級が登場し、余暇の過ごし方のひとつとして散歩が生まれたようです。文化としての散歩という捉え方だから18世紀頃と時期が決まっているけれど、散歩自体は遙か昔からありましたよね。

日本で散歩というと暇つぶしや運動のイメージがありますが、イギリス人にとっては最高のおもてなしのようです。イギリスには、パブリック・フットパスという公共の歩道が整備されているようで、お客様がいらっしゃるとまずは「散歩に行きましょうか」とパブリック・フットパスを歩く習慣があるのだとか。

散歩は並んで歩くことが多いので、お客様と同じ風景を見て歩くことになります。これを「共視関係」といいます。道端に花が咲いていたり、犬の散歩をしている人と出会ったり、散歩をしているとさまざまな対象物に出くわしたりします。そのたびに、共にそれらを経験できるのですね。同じものを見ながら歩いているうちに、お互いの気持ちが近づいていくのです。

カウンセリングをしている途中で、めったにないことではありますが、「一緒に散歩をしませんか」とクライエントをお誘いすることがあります。窮屈に縮こまった体や心をリラックスしてもらい、「共視関係」を利用して、お互いの気持ちを近づけていくためです。それはクライエントのためではなく、もしかしたら自分のためかもしれませんね(笑)。

同じ風景を見ながら共に歩くことは、同じ空気を吸って、同じものを見て、同じペースで心を合わせていくことにつながります。大切な人と共に歩くことは、同じ時間と空間を共有し、お互いを知り、お互いを思いやるためにも必要なことかもしれませんね。

あ~、準備をして出かけなければ~。それでは、みなさんもお気をつけて、今日も元気にいってらっしゃ~い。

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