支援の必要性

支援の必要性

オンラインカウンセリングのカナムーンです。

大学の職を離れ、個別のカウンセリングをするようになって、虐待の相談を受けることが多くなりました。それは、虐待をしている母親からの相談も含みます。

フィンランドの国立健康福祉研究所の調査では、母親が支援なく放置されると、子どもを虐待することがあると報告されています。そのために、フィンランドではネウボラという、担当の保健師が妊娠から就学まで家族の健康を支援する仕組みが作られました。子どもの虐待を防ぐ効果も期待され、日本の自治体でも導入する動きが広がっています。

日本でも虐待で死亡する子どもが多くなり、一昨年からはニュースでも頻繁に取り上げられています。「もうおねがいゆるして」と書き残した結愛(ユア)ちゃん(5才)、「泣き声がうるさい」と暴行された心愛(ノア)ちゃん(生後2か月)、毛布に巻かれたままクローゼットに放置され窒息した真愛(マリア)ちゃん(1才)、「あたま→なぐられる10回(こぶし)」と書いていた心愛(ミア)ちゃん(10才)。みんな名前に“愛”がついています。生まれた時には愛情を抱いた親たちの、育ちゆく子どもへの愛が砕け散った結果なのだと思います。

そのような親たちも、幼少期に虐待を受けていたケースが多く見られます。前出のフィンランド国立健康福祉研究所の調査では、虐待の心の治療を受けないまま大人になった場合、次のような傾向があると報告しています。
・暴行事件で逮捕される確率が38%上がる
・刑務所に入れられた囚人の84%が児童虐待の経験者である
・少年事件で逮捕される確率が59%上がる
・成人事件で逮捕される確率が28%上がる
・65%以上の被虐待者はドラッグ更生施設に入れられる
・セーフセックスを行う確率が25%減少する
・80%は何らかの精神疾患病の基準に当てはまる
・慢性疾患病のような長期的な影響は心の傷が放置されることが原因である

本当に深刻な事態です。児童虐待も犯罪として検挙されますので、被虐待児も犯罪被害者です。被害者は早期にそして適切に支援されることが必要です。事件後72時間以内に支援に入るというのが国際スタンダードになっていますので、そのまま放置されることはその後の影響が危惧されることにつながります。上記の報告から、“加害者は以前被害者だった”という事実も浮き彫りになっていますから、いかに児童虐待を受けた子どもたちを早期に適切に支援するかが、犯罪を減らす上でも重要であることを実感しています。何とかしないといけませんね。

with k 4E