そこに愛しかない

そこに愛しかない

オンラインカウンセリングのカナムーンです。

久しぶりにマイケル・ジャクソンの歌を聴きました。スーパーボウルに出演したマイケルの映像をYouTubeで見たのがきっかけです。そこには、たくさんのこどもたちに囲まれて「Heal the World」を歌っているマイケルがいました。

♪世界を癒そう/よりよい世界を作ろう/君と僕にとって/そして世界中の人たちにとって/苦しんでいる人たちがいる/もし命あるものを十分に思う気持ちがあるなら/愛のある世界を作ろう/君と僕のために♪

この曲には愛が溢れています。美しいメロディも、透明感のある歌声も、世界を癒すその歌詞も、そこには愛しかないと感じました。マイケルの存在自体が愛の人であり、彼は神様からのギフトなのではないかと信じてしまうほどでした。

一方で彼の人生は波乱に満ちたものでした。1958年にインディアナ州の貧しいアフリカ系家庭に生まれ、1970年代に「ジャクソン5」でデビュー。1979年にソロ・アルバムを発表し、800万枚を売り上げる大ヒットを記録。1984年にグラミー賞受賞。同年ペプシのCM撮影で頭部に火傷を負ったことがきっかけで、後に整形手術の繰り返しや鎮痛剤依存に陥る。1988年には豪邸「ネバーランド・ランチ」に引っ越す。1991年「Heal the World」を発表。1993年スーパーボウルのハーフタイムショーに出演。同年、尋常性白斑に罹患していることを明かす。そして性的虐待の訴訟を起こされる。1994年エルヴィス・プレスリーの娘と結婚し、1996年離婚。同年再婚し、1999年離婚。2001年史上最年少でロックの殿堂入りを果たすが、ソニーとの確執が表面化する。2003年性的虐待疑惑で逮捕。2005年無罪が言い渡される。2009年自宅で死去。これまでの彼のヒット曲は数知れず。2019年総資産が約5億ドル(約550億円/1ドル約110円換算)になったと報道。

彼の人生って一体何だったんだろうと、車を運転中に「Heal the World」を聴きながら考えました。こんなに美しい歌を残して、この世を去った彼を思いました。ただ、純粋にこどもたちのために愛のある世界を作りたかっただけなのではないか。人種や出自に関係なく、みんなかけがえのない存在として大切にされる愛のある世界に、彼自身が身を置きたかっただけなのではないか。ただ、純粋に愛されたかっただけなのではないか。そう思いました。

彼の最期は急性プロポフォール中毒により死に至りました。薬物に頼らないと自身を保てなかったのだろうと思います。親鸞は「臨終の善し悪しをば申さず」と言っています。どのように亡くなるかは問題ではなく、どのように生きたかが大切であるという意味です。波瀾万丈の人生を生きたマイケルがこの世に残していった作品たちが、彼が生きた証となり、今でも私たちに愛を教えてくれている。彼は私たちの心に愛の火を灯し、私たちの心にずっと生き続けるのだろうな~と、その作品の持つ力に圧倒されながら、彼を思ったある日の帰り道でした。

with k 4E